駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィーン国立バレエ団『こうもり』

東京文化会館、2012年4月29日ソワレ。 振付・演出/ローラン・プティ、音楽/ヨハン・シュトラウスⅡ世、舞台美術/ジャン=ミッシェル・ウィルモット、衣装/ルイザ・スピナテッリ、振付指導/ルイジ・ボニーノ、ジャン・フィリップ・アルノー。 以前…

宝塚歌劇団花組『長い春の果てに/カノン』

市川文化会館、2012年4月28日ソワレ。 初演の感想はこちら。 その後、映像で一度見たくらいで、あまり覚えていなかったのですが、主題歌をまゆたんが歌った途端に 「わああ全然違う…!」 と驚きました。 原作映画を知らないのですが、初演はやはりか…

うちの親の言うことには。~とあるバカ娘のひとりごと~

『精選女性随筆集一 幸田文』(川上弘美選/文藝春秋)を読みました。 恥ずかしながら、お父さんの影響が強い、古式ゆかしい、着物の話かなんかを書く人…みたいなイメージしかなかったのですが、読んでみたらたいそうおもしろかったです。 確かに産みの母と…

『華クラ』中日直前にして想うことなどなど

初日から五連続観劇に続き、お茶会遠征も行ってきました。 本拠地ラストのお茶会でしたが、あえて退団話を避けるということではなかったけれど、ヘンに湿っぽくならないよう、いつも以上になごやかでにこやかで朗らかで温かな空気に包まれた会になっていたと…

『負傷者16人』

新国立劇場、2012年4月26日マチネ。 オランダ・アムステルダムの街で小さなパン屋を営むハンス(益岡徹)のもとに、暴行されて血だらけになった青年マフムード(井上芳雄)が飛び込んでくる。ハンスはマフムードを病院へ運び面倒を見る。当初は反発し…

『美輪明宏版 椿姫』

ル テアトル銀座、2012年4月24日マチネ。 19世紀末、フランス・パリ。裏社交界一の美貌と評判の女性マルグリット・ゴーチェ(美輪明宏)は、常に一輪の椿を携えているところから「椿姫」と呼ばれている。生来の美貌と才知、気高さに加え、喘息によ…

『彼女の言うことには。』

パルコ劇場、2012年4月18日マチネ。 シャルル・ド・ゴール空港発成田行きの旅客機。機内でたまたま隣になったアラフォーの男女、夏来(真矢みき)と是枝(筒井道隆)。そこにキャビンアテンダントの中川(矢田亜希子)も加わって… 作/北川悦吏子、演…

『コーヒープリンス1号店』

青山劇場、2012年4月17日ソワレ。 食品会社の御曹司ハンギョル(山崎育三郎)はアメリカ留学から一時帰国して早々、祖母(中尾ミエ)の言いつけでお見合い三昧の日々。ふとしたきっかけで知り合ったボーイッシュな少女ウンチャン(高畑充希)を男だと…

越谷オサム『陽だまりの彼女』(新潮文庫)

幼なじみと十数年ぶりに再会した僕。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれた冴えないいじめられっ子だった彼女は、モテ系のできる女へと脅威の変身をとげていた… オチというかアイディアのせいなので、結果的には仕方がないことだったかと納得はしたのですが、…

『華日々』追加場面案

21場ラスト。 楽屋着になったジュディが上手から登場、銀橋に進み、花束に気づき、取り上げる。 遅れてアーサーがやってくる。 アーサー「その花は…ジュディ、彼は…」 ジュディ「…彼が名前も身分も偽っていたこと、知ってたわ。でも彼は私にチャンスをくれ…

『華日々』遠征雑感

※16日夜に加筆しました。 初日から五連続観劇してきました。もはやショーではすっかり手拍子切り隊です(^^;)。 お芝居についてはいろいろ見えてきて気がするので、またまた語らせていただきます。 総じて、つっこみどころや放りっぱなしの点が気にな…

『華日々』初日雑感

宝塚大劇場、2012年4月13日(初日)。 1926年、ニューヨーク。 「狂騒の時代」と言われたこの時代を象徴するように、マンハッタンの高級住宅地の瀟洒な屋敷では、今宵も社交界の紳士淑女を招いたパーティーが催されていた。屋敷の主・アレクサン…

宝塚歌劇月組『エドワード8世/Misty Station』

東京宝塚劇場、2012年3月27日ソワレ、4月1日ソワレ、5日ソワレ(新人公演)。 1972年イギリス。ウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂で元英国王エドワード8世であるウィンザー公爵(霧矢大夢)の葬儀が行われていた。その模様をラジオ実況するBB…

沢村凛『黄金の王 白銀の王』(角川文庫)

ふたりは仇同士であった、ふたりは義兄弟であった。そしてふたりは、囚われの王と統べる王であった。生まれたときから「敵を殺したい」という欲求を植えつけられてきたふたりの王が選んだのはもっとも困難な道、「共闘」だった… 日本ファンタジーノベル大賞…

ジェイン・オースティン&セス・グレアム=スミス『高慢と偏見とゾンビ』(二見文庫)

18世紀末イギリス。謎の疫病が蔓延し、試写は生ける屍となって人々を襲っていた。田舎町ロングボーンに暮らすベネット家の五人姉妹は少林寺拳法の手ほどきを受け、日々の修行に余念がない。そんなある日、近所に資産家のビングリーが越してきて、その友人…