駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『新版 天守物語』

フェスティバルホール、2014年4月23日マチネ(初日)。 オーチャードホール、2014年4月26日マチネ、ソワレ、27日マチネ(千秋楽)。 時は封建時代。播州姫路・白鷺城の天守、最上階・第五層。そこは人間が立ち入ることが許されない、魔性の…

宮部みゆき『ソロモンの偽証』(新潮社)全3巻

彼の死を悼む声は小さかった。けど、噂は強力で、気がつけばあたしたちみんな、それに加担していた。そしてその悪意ある風評は、目撃者を名乗る匿名の告発状を産み落とした…著者5年ぶりの現代ミステリー。 ミステリーだし法廷ものでもあるけれど、何より青…

今週の言葉

侠気あるいは男気といった美徳は、何も男が占有するものではない。女にも同様に備わり、場合によっては男以上に過激に発せられる。そしてその美しさを披露した女に、心惹かれぬ男はいない。 和田竜『村上海賊の娘』(新潮社)

宝塚歌劇雪組『心中・恋の大和路』

日本青年館、2014年4月15日マチネ(初日)。 大坂の飛脚問屋・亀屋の忠兵衛(壮一帆)は大和の新口村から養子に入り、今では当主として差配を振るっている。しかし新町の遊郭・槌屋の梅川(愛加あゆ)と馴染みになってからは梅川恋しさに槌屋に通い詰…

『酒と涙とジキルとハイド』

東京芸術劇場、2014年4月11日ソワレ。 19世紀末のイギリス、ロンドン。科学者・ジキル博士(片岡愛之助)の研究室を恩師ダンヴァース博士の娘でジキルの婚約者のイヴ(優香)が訪ねてきていた。ジキルは留守で、彼女の相手をしていたのは助手のプー…

劇団☆新感線『蒼の乱』

シアターオーブ、2014年4月9日ソワレ。 都に跋扈する貴族らの宴の席で外つ国からの渡来衆が占いに見たのは、国家大乱の卦。悪しき卦を出した咎で処罰されそうになった渡来衆の長・蒼真(天海祐希)と親友の桔梗(高田聖子)は、坂東武者の将門小次郎(…

『ラブ・ネバー・ダイ』

日生劇場、2014年4月2日マチネ。 パリ・オペラ座から姿を消して10年、ファントム(この日は鹿賀丈史、市村正親とダブルキャスト)はニューヨークのコニー・アイランド一帯の経営者として財をなしていた。彼を支えたのはオペラ座の元教師マダム・ジリ…