駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『ウェイトレス』

日生劇場、2021年3月29日18時。 アメリカ南部の田舎町。そこに、とびきりのパイを出すと評判のダイナーがある。ウェイトレスのジェナ(高畑充希)はダメ男の夫アール(渡辺大輔)の束縛とつらい生活から現実逃避するかのように、自分の頭にひらめく…

ラグナル・ヨナソン『闇という名の娘』(小学館文庫)

フルダ・ヘルマンスドッティル、六十四歳。女性警部として実直に勤務に励むも、ガラスの天井に出世を阻まれ、定年が数か月後に迫っていた。ある朝、歳下の上司から二週間後に後輩に席を明け渡すよう指示される。最後に自分に未解決事件を担当させるよう進言…

『The PROM』

赤坂ACTシアター、2021年3月20日13時。 アメリカの高校で、卒業を控えた学生たちのために開かれるダンスパーティ「プロム」。インディアナ州の高校に通うエマ(葵わかな)は、同性の恋人アリッサ(三吉彩花)とプロムに参加しようとするが、多様…

宝塚歌劇月組『ダル・レークの恋』

TBS赤坂ACTシアター、2021年2月19日13時。 シアター・ドラマシティ、3月18日16時。 インド最北部、インダス河の流れるカシミール。毎年夏になると、世界各国の大使・公使や富豪たち、それにインド諸州の王族たちが避暑にカシミール・ホ…

宝塚歌劇月組『幽霊刑事』

宝塚バウホール、2021年3月18日11時半。 巴東署の刑事・神崎達也(珠城りょう)は、上司の経堂芳郎(光月るう)に突然射殺された。結婚を間近に控え、殺された理由に心当たりがない神崎は、成仏できず幽霊となった。しかし母親(京三紗)も、フィア…

宝塚歌劇雪組『fff/シルクロード』

宝塚大劇場、2021年1月5日11時、15時半、28日15時半。 東京宝塚劇場、3月16日18時半。 フランス革命後のヨーロッパは混沌としていた。19世紀初めのオーストリア帝国、首都ウィーンの劇場では、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(…

『BARNUM』

東京芸術劇場プレイハウス、2021年3月12日13時。 バーナム(加藤和樹)の興行師としての人生は、ジョイス・ヘス(中尾ミエ)という女性を「世界最高齢の160歳」として売り出すことから始まる。彼の誇大広告や作り話によって見世物の興業は成功を…

『ほんとうのハウンド警部』

シアターコクーン、2021年3月10日18時。 若き舞台評論家のムーン(生田斗真)は、万年2番手の地位に悶々としている。今日もメイン評論家のヒッグズに代わって、とある芝居を観に劇場へやってきた。そこで一緒になった他社のベテラン評論家バードブ…

こまつ座『日本人のへそ』

紀伊國屋サザンシアター、2021年3月9日17時。 作/井上ひさし、演出/栗山民也、音楽/宇野誠一郎、振付/新海絵理子、美術/妹尾河童。 配役は教授/山西惇、会社員/井上芳雄、アナウンサー/朝海ひかる、ストリッパー/小池栄子、ピアノ伴奏者/…

よしながふみ『大奥』

白泉社ヤングアニマルコミックス全19巻。 若い男だけが罹り、5人のうち4人が命を落とす「赤面疱瘡」はあっという間に全国に広がり、やがて男子の人口は女子のおよそ4分の1で安定した。男のあまりの生存率の低さゆえに、男の子は子種を持つ宝として大切…

東京バレエ団『ジゼル』

東京文化会館、2021年2月28日14時。 音楽/アドルフ・アダン、振付/レオニード・ラヴロフスキー(ジュール・ペロー、ジャン・コラーリ、マリウス・プティパの原振付による)、改訂振付(パ・ド・ユイット)/ウラジーミル・ワシリーエフ、美術/ニ…