駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『コーヒープリンス1号店』

 青山劇場、2012年4月17日ソワレ。
 食品会社の御曹司ハンギョル(山崎育三郎)はアメリカ留学から一時帰国して早々、祖母(中尾ミエ)の言いつけでお見合い三昧の日々。ふとしたきっかけで知り合ったボーイッシュな少女ウンチャン(高畑充希)を男だと思い込み、お見合い相手に自分がゲイだと思わせるため、恋人同士のフリを頼み…
 原作/イ・ソンミ、演出・振付/上島雪夫、作詞・脚本/葛木英、音楽監督/玉麻尚一、テーマソング/槙原敬之。全2幕。

 韓国ドラマを日本でミュージカル化した作品。
 韓ドラ版の感想はこちら。何しろソウルのロケ地まで行きましたから、こちらもせっかくなのでと観てきました。
 細かい筋を忘れていたのですが、かなり丁寧にかつ忠実に取り上げていて、とても好感を持ちました。
 キャストも外見やキャラクターをかなりドラマ版に忠実に作っていて、とても楽しかったです。
 そしてとにかく全員が全員歌がものっすごく上手い!
 聞いていて心地よく、素晴らしかったです。
 アンサンブルによるショーアップも良かったけれど、アットホームでこじんまりしたところがチャーミングな物語でもあるので、コヤがちょっと大きかったかなーというのが残念でした。
 あと、ドラマ版の感想にも書きましたが、ウンチャンが女性だと知ったときのハンギョルのこじれ方がやはりわかりにくいままでした。
 単純なことを言えば同性じゃなくてラッキー、なんですが、本当の親だのなんだのの流れと平行していただけに、ハンギョルはウンチャンに「嘘をつかれていたこと」がショックで、それで受け入れられなかったんですよね。
 それがやっぱりきちんと描かれていなくて、「何が問題なの?」って見えちゃったかなあとは思いました。

 高畑充希は本当に冒頭は少年に見えて、でもイタリア帰りのときはちゃんと綺麗なお姉さんになって現れて、驚きましたねえ。
 ハンソンさんは新納慎也。でもソンギ役の加藤和樹も声が良くて惚れました。